『空は船でいっぱい』

SFマガジン・ベストっていうアンソロジー集の第2巻目である、
空は船でいっぱい―SFマガジン・ベスト2 (1980年) (ハヤカワ文庫―SF)』を読みおわり。

なんで第1巻目の『冷たい方程式―SFマガジン・ベスト1 (1980年) (ハヤカワ文庫―SF)』から読まずに(持ってるにも関わらず)
これから読んだかっていうと、表題作がスタージョンさんだからですね。収録作品は以下。

われはロケット レイ・ブラッドベリ
いつの日か還る ロジャー・ディー
美女ありき C・L・ムーア
くたばれスネイク! P・アンダースン
空は船でいっぱい シオドア・スタージョン
危険な関係 ワイマン・グイン

全体としては、んー、なんていうんだろうねぇ、
どれもおもしろいし、一定の水準はクリアしてると思うんだけど、
SF以上でも以下でもなく、SFを超えていけるような作品はないかなぁって感じですかね。
荒っぽい言いかたをすれば、しょせんジャンル小説
しょせんSFのなかでのベストだからしゃあないよねぇというか、ね。だいぶ乱暴だけどね。
それにしても、最後の「危険な関係」なんて、もっとSF的なところを排して、
もっと人間性について深く描くことができていたとしたら、
『追放と王国(asin:4102114106)』みたいな作品になると思うんだけどなぁ。