『宇宙舟歌』 R.A.ラファティ

みんな大好き国書刊行会未来の文学」シリーズの『宇宙舟歌 (未来の文学)』読みおわり。

宇宙舟歌 (未来の文学)

宇宙舟歌 (未来の文学)


いやー、ゆるい。ゆるいね。このお話は。

かのホメロスオデュッセイア」の舞台を宇宙におきかえ、
われらがロードストラム船長とその乗組員たちが繰り広げる大冒険を綴ったラファティ版英雄叙事詩


っていう惹句と、このカッコ良い表紙にだまされたらだめですよ。
中身は非常にアホっぽくてユルいお話で、すんごいおもしろいです。
でも、たしかにユルい、ユルいんだけどけっして軽くはない(吉岡伝七郎)のが素晴らしい。
たとえばね、どーん!という爆音とともに、失敗を帳消しにしてしまえる「どーん!」ボタンっていう、
非常にアホっぽいアイテムがこのお話のなかに出てくるんだけど、
これにわりと相当するようなものがほら、ギリシャ神話にはあるじゃない?とかね、
まあ、そんな無駄なことを考えながら読みのも良いと思うし、
僕みたいに口半開きで単純に楽しんで読んでもぜんぜんオーケーなんじゃないでしょうかね。
この人の本もっと読んでみようかなー。


これで、「未来の文学」ファースト・シーズンに刊行された本はぜんぶ読みおわっちゃいました。
セカンド・シーズンの本もすでに持ってるのもあるんだけど、いつ読み出そうかなー?
『ゴーレム100』ももうすぐ出るんだよね?